ベアネイキッド:リサイクル可能なパウチ開発の鍵はコラボレーション

Bear Naked granola pouch being recycled in a store drop-off bin

Jun 26, 2020 | Dow

サステナビリティとリサイクル性は、パッケージの設計段階で考慮するべきです。


3年前、ベアネイキッド・ブランドは、ベストセラー製品であるグラノーラの新パッケージ開発に着手しました。主要な顧客層である環境意識の高いミレニアム世代に対応するためです。成功すればこのパウチは、ベアネイキッドのファンが期待する感触、機能、見た目を維持しつつ、顧客が求めるサステナビリティを実現します。

最近のニールセン報告書によるとによると、ミレニアム世代の半数は、商品を選ぶ際にサステナビリティを考慮しています。また、この報告書は、2021年には米国の環境意識の高い層によるサステナブルな消費財への支出額が1500億ドルを超えるとしています。

 

ベアネイキッドが取る次のステップ

業界はリサイクルの重要性を十分認識していますが、ブランドのイメージを壊さずにリサイクル可能なパッケージを製造することが設計の壁となり、ほとんどのメーカーはそれを克服できていません。その中で、カシ社は、ダウおよびベリーグローバルと提携することでそのビジョンを実現しました。

カシとベアネイキッドの親会社であるケロッグ社にとって、リサイクル可能なパッケージデザインは同社の幅広いサステナビリティ構想の一部でした。以前の軟包装パッケージは、消費者は空のパッケージをリサイクル拠点へ郵送することもできました。しかしケロッグは、リサイクルプログラムに参加する地元の店舗の回収箱に消費者が空のパッケージを持ってくることで、より簡単にリサイクルしたいと考えました。しかし、そのためにはこのパッケージを、回収箱の基準に合うリサイクル可能な素材にする必要がありました。

さまざまなデザインを試しましたが上手くいかず、最終的に、シャノン・ムーア社がダウの技術であるRecycleReady技術を採用することで成功に至りました。

 

サステナビリティのためのサイエンス

ダウの技術者は、ベアネイキッドのパッケージのニーズに合わせて、RecycleReadyおよびRETAIN™ポリマー改質剤の技術を改良しました。ベアネイキッドは、ベリーグローバル社の製造技術と革新的なEntourフィルムを組み合わせることで、サステナブルなパッケージをつくり上げました。

この、ラミネートを使用しないスタンドアップ型のデザインは、従来のラミネートではできないリサイクルソリューションを可能にしました。ダウの高機能シーラントと組み合わることで、構造全体が高速マシンや気密シーリングに耐えられるようにしたのです。最も重要なことは、ポリマー改質剤によってパッケージのEVOHバリア層とポリエチレンを相溶化することにより、米国内店舗の回収箱など既存のリサイクルの流れに適したフィルムを開発できたことです。

18カ月にわたる取り組みを通して、この3社はバリア性要件を満たし、グラノーラの寿命を向上させ、サステナビリティの科学に革命をもたらしました。ベリーグローバルのフィルムは、消費者が商品の中身を確認することができる透明性の高いのぞき窓をパッケージに付けることを可能にしました。また、ColorMasters社はフレキソ印刷を使用することによって、熱抵抗を備えた美しい艶消し仕上げを実現しました。

ダウ、ベリーグローバル、またベアネイキッドは、コラボレーション、イノベーション、コンシューマーへのニーズ対応が、一つの形ではなく複数の形で成長をもたらすことを実証しました。最終的に、期待に応える感触、機能、見た目そして全体的な改善を実現したのです。ベアネイキッドは、2019年8月、柔軟なパッケージの使用を完全なリサイクルが可能なグラノーラ製品へ広げ、米国のパッケージ製品を、本当の意味でリサイクルを考慮した設計にすることに成功しました。

ダウのRecycleReady and RETAIN™ポリマー改質剤に関する詳しい情報はウェブサイトをご覧ください。