ダウ(本社:米国ミシガン州、会長兼CEO:ジム・フィッタリング)は8月29日、Fuenix Ecogy Group (オランダ、Weert)と、リサイクル済のプラスチックごみから作られた熱分解油の原料供給に関する合意を締結 したことを発表しました。この原料は、オランダのテルヌーゼンにおけるダウの生産設備において、新しいポリマーを 生産するために活用されます。
今回の合意は、さまざまな種類が混ざったプラスチックごみを精製し元の姿に戻し、新しいポリマー(バージン 材)の生産に使う、原料リサイクルに向けた大きな一歩となります。熱分解油を元に生産されたポリマーは、こ れまでの原料由来のものと同一製品であるため、食品包装を含む、これまでと同様の用途で使うことができま す。
この合意は、資源の効率性に着目し、リサイクル製品と再生原料を生産プロセスに統合することで循環型経 済への移行を実現するというダウの戦略の一例です。そうすることで、消費者が使用済みのプラスチックも、その 価値を保ち続けることができます。また、この合意は、2025年までにEU地域において販売されるダウのプラスチ ック製品に少なくとも10万トンのリサイクル済プラスチックを使うというダウのコミットメントにも貢献します。
ダウのパッケージング・アンド・スペシャルティプラスチック事業部プレジデントであるディエゴ・ドノーソは次のように述 べています。
「私たちは、プラスチックはごみにするにはもったいないものと考えており、循環型経済の一部でなければならない と考えています。南アメリカにおいてはパートナーと共に、リサイクル済プラスチックが使われた建築資材を学校の 建設向けに開発し、また東南アジア、メキシコ、米国においては、リサイクル済プラスチックを使った道路舗装を 進めています。Fuenix社とのパートナーシップは、循環型ポリマーを持続可能に生産するという私たちが想像す る未来を現実にするための大きな一歩です」
Fuenix社CEOシルト・メレマ(Sirt Mellema)氏は次のように述べています。
「このパートナーシップは、私たちの技術をスケールアップする機会です。私たちには、プラスチックごみの価値が存 分に活用され、新しい、循環型のプラスチックを作ることに役立てられ、また世界中で使われる新しい原料(バ ージン材)の使用を大きく減らし、二酸化炭素排出量を減らすという目標があります。ダウとの取り組みが楽し みであり、より持続可能な材料の生産に役立ちたいと考えています」
ダウは、世界最大のプラスチックおよびゴムの展示会(ドイツ、デュッセルドルフ10月16日‐23日開催)である K2019にて、リサイクル製品のポートフォリオを展示する計画です。
※本参考資料は、2019年8月29日にダウが配信したリリース「Dow and Fuenix enter into a partnership for the production of 100%curcular plastic 」の抄訳です。当資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈 については英語が優先されます。
ダウについて
ダウ(NYSE:DOW)は、業界で最も幅広い技術分野と設備統合、焦点が明確なイノベーションとグローバルなスケールを 基に利益ある成長を実現する、最もイノベーティブ、顧客本位、インクルーシブそしてサステナブルな素材科学会社です。 ダウが擁する機能性素材、工業中間体およびプラスチック事業のポートフォリオは、包装やインフラ、コンシューマー・ケアなど 成長著しい市場における顧客企業に向けて、差別化された技術に基づく幅広い製品やソリューションを提供します。世界 31 カ国で 113 カ所の製造拠点を操業し、従業員数は約 3 万 7 千人です。2018 年度におけるプロフォーマ純売上高 ダウと Fuenix、100%循環型プラスチックの生産に向けたパートナーシップを締結 は約 500 億ドルです。「ダウ」または「当社」は、ダウ社(Dow Inc)またはその関連会社を示しています。詳細な情報 はウェブサイト www.dow.com またはツイッターアカウント@DowNewsroom をフォローください。
Fuenix 社について
Fuenix 社は、プラスチックごみを元の形である油に変換するイノベーティブな企業です。Fuenix は、プラスチックごみを新 しいプラスチックの原料という新しい姿に作り替えます。Fuenix Ecogy Group は、Fuenix Ecogy®技術というハイブリ ッド技術を開発し、消費後のさまざまな形態の包装材料を、ナフサ、パラフィン、LPG などの循環型原料に変換します。 Fuenix Ecogy®技術が独自の技術である点は、1 キロ当たりのプラスチックに対し、半分の二酸化炭素排出量で 70 パーセントが新しいプラスチックに変換できることです。