ファッション業界の変革を加速させるマニュアルを共同作成、綿織物の染色に必要な水、薬品、エネルギーを大幅に削減する革新的な染色プロセスをオープンソース化
ダウ(NYSE: DOW、本社:米国ミシガン州、会長兼CEO:ジム・フィッタリング)とラルフローレンコーポレーション(NYSE:RL)はECOFAST™ Pure Sustainable Textile Treatment(エコファスト ピュア サステナブルテキスタイル トリートメント)を使用することにより、これまで以上にサステナブルで効果的な綿の染色方法を説明する、詳細なマニュアルを発表しました。このマニュアルにより、ダウとラルフローレンは新しい革新的な染色プロセスをオープンソース化し、繊維業界での採用を促進するとともに、環境へプラスの影響をもたらすサステナブルで効率的な綿繊維染色システムの標準化を支援します。
両社が共同作成したマニュアルでは、プロセスを段階ごとに説明しており、ダウが開発したカチオン性イオン綿繊維処理技術であるエコファスト ピュアを、既存の染色装置で使用する方法を詳しく説明しています。エコファスト ピュアを最初に採用したブランドであるラルフローレンは、新しいオンデマンド染色プラットフォーム(Color on Demand)の一環として、この技術を綿繊維染色工程で最適化および導入するために、ダウとパートナーを組みました。
従来の繊維染色プロセスでは、毎年数兆リットルの水が必要とされており、これは世界の廃水の約20パーセントを占めています1,2。エコファスト ピュアを使い繊維を前処理することにより、綿の染色に必要な水、薬品およびエネルギーを大幅に減らし、色や品質を犠牲にすることなく、処理薬品を最大90パーセント、水を最大50パーセント、塗料を最大50パーセント、エネルギーを最大40パーセント削減できます3。
ダウの最高サステナビリティオフィサーであるメアリー・ドレー(Mary Draves)は、次のように述べています。「ファッション業界のサプライチェーンが新型コロナウイルスの影響からの回復を目指す中、私たちはよりサステナブルな生産プロセスに取り組む好機にあります。現在において、資源集約度の低い染色プロセスの普及に向けて協力することに
より、長期的には気候変動や水資源保全など喫緊の課題に取り組むことができます」
ラルフローレンの最高製品・持続可能性責任者であるハリデ・アラゴズ(Halide Alagöz)氏は、次のように述べています。「次世代のために地球を守るためには、これまで考えられなかったような拡張可能なソリューションを生み出す必要があります。そのためには、奥深く、時として思いがけない協力体制や、独占的な壁を取り払う意欲が必要です。私たちは、この革新的な技術のためにダウと共同で取り組み、その技術を業界でオープンに共有できることに誇りに思います。グローバルなサプライチェーンにおいて、水の保全と使用方法の変革に貢献できることを期待しています」
ラルフローレンは今年初め、自社のサプライチェーンへのオンデマンド染色の組み込みを開始し、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における、米国選手団向けの同社のコレクションの一環として、エコファスト ピュアを使用した初めての製品を発表しました。オンデマンド染色は、水不足や綿繊維染色による汚染に取り組むために設計さ
れた複数段階のシステムであり、世界初の拡張可能なゼロ廃水の綿繊維染色システムを長期的に実現する、という明確な目標を示すものです。ラルフローレンは、2025年までにオンデマンド染色を使用して、固体綿製品の80パーセント以上を染色することを目指しています。
マ ニ ュ ア ル の ダ ウ ン ロ ー ド お よ び エ コ フ ァ ス ト ピ ュ ア の 詳 細 は 、 ダ ウ の ウ ェ ブ サ イ ト(https://www.dow.com/ecofast)をご覧ください。
※本参考資料は、2021年10月13日にダウが配信したリリース「Ralph Lauren and Dow Open-Source NewProcess to Transform How The Fashion Industry Dyes Cotton」の抄訳です。当資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。
ダウについて
ダウ(NYSE:DOW)は、業界で最も幅広い技術分野と設備統合、焦点が明確なイノベーションとグローバルなスケールを基に利益ある成長を実現します。素材科学の専門知識とパートナーとのコラボレーションを通じて、世界のためにサステナブルな未来を築くというパーパス(存在意義)の下、最もイノベーティブ、顧客本位、インクルーシブそしてサステナブルな素材科学会社です。ダウが擁する機能性素材、工業中間体およびプラスチック事業のポートフォリオは、包装やインフラ、モビリティ、コンシューマー・ケアなど成長著しい市場における顧客企業に向けて、差別化された技術に基づく幅広い製品やソリューションを提供します。世界 31 カ国で 106 カ所の製造拠点を操業し、従業員数は約 3 万 5700 人です。2020年度における純売上高は約 390 億ドルです。「ダウ」または「当社」は、ダウ社(Dow Inc)またはその関連会社を示しています。詳細な情報はウェブサイト www.dow.com またはツイッターアカウント@DowNewsroom をフォローください。
ラルフローレンコーポレーションについて
ラルフローレンコーポレーション(NYSE:RL)は、アパレル、靴・アクセサリー、家庭用品、香水、ホスピタリティーという5つのカテゴリにおいて、高級ライフスタイル製品のデザイン、マーケティングおよび販売を行う世界的リーダー企業です。50年以上にわたり、時を超えた本物のスタイルを通して、より良い生活への夢を刺激してきました。同社の評判と明確なイメージは、幅広い製品、ブランド、販売チャネル、国際市場で発展してきました。また、同社のブランド名には、ラルフローレン、ラルフローレンコレクション、ラルフローレンパープルレーベル、ポロラルフローレン、ダブルアールエル、ローレンラルフ ローレン、ポロラルフローレンチルドレン、チャップスが含まれており、世界で最も認識されている消費者ブランドファミリーのひとつとなっています。
デザイン・ザ・チェンジについて
ラルフローレンコーポレーションの戦略であるデザイン・ザ・チェンジは、社会にプラスの影響をもたらすための積極的な取り組みであり、道筋です。業界と協力することによって、すべての人々にとって、よりサステナブルで平等な将来を生み出すために必要な変化を実現できるという信念に基づいています。デザイン・ザ・チェンジは、時を超えたスタイルの創造、環境保護、より良い生活の実現という3つの重点分野において進歩を促す取り組みを土台とし、市民性とサステナビリティを考慮した同社の取り組みの指針となっている野心的な目標に支えられていす。ラルフローレンは、「We Are Still In(我々はまだパリ協定の中にる)」宣言および「Fashion Industry Charter for Climate Action(ファッション業界気候行動憲章)」に署名し、パリ協定の目標に沿って排出を抑えることを約束しています。また同社は、地球温暖化を防ぎ、生物多様性を取り戻し、海洋を保護するために取り組んでいるファッショングループ、G7ファッション協定のメンバーです。
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