ダウとトン・グアン、再生可能原料を使った サステナブルなプラスチックストレッチフィルムをアジア太平洋地域で展開

アジア太平洋地域において、二酸化炭素排出量の削減に貢献する植物由来ポリエチレン樹脂製の高性能ストレッチフィルム

ダウ(NYSE: DOW、本社:米国ミシガン州、会長兼CEO:ジム・フィッタリング)は、世界有数のストレッチフィルム製造メーカーであるトン・グアン(Thong Guan)と、植物由来ポリエチレン製品をアジア太平洋地域に導入したことを発表しました。この発表は、アジア太平洋地域での再生可能原料由来のプラスチック製品の商品化における画期的な事例であり、プラスチックのバリューチェーンが、二酸化炭素排出量の削減に貢献する製品を使用する事に貢献します。

NanoBio cling filmこの共同の取り組みにおいて、トン・グアンはダウの再生可能原料由来のバイオ樹脂を使用します。この再生可能原料は、持続可能な方法で管理された森林から採取されたトールオイル(紙製造の残留物)から生産されます。他の再生可能原料とは違い、食品問題に影響せず、栽培のために追加の土地を必要としません。ダウは、マス・バランス法に基づきバイオ樹脂を製造し、化石燃料由来の原料への依存への脱却に貢献します。

トン・グアンのストレッチフィルムの新商品、「ナノ・バイオ(Nano Bio)」は、ダウの直鎖状低密度ポリエチレンであるELITE™ 5230GC R エンハンスドポリエチレン樹脂を使用して製造されます。この新しいストレッチフィルムは、品質に妥協することなく、アジア太平洋地域で需要が拡大する再生可原料に対応するニーズに応える商品となります。

「ダウは、新たなサステナビリティ目標に対して、資源の利用を抑えた生産技術を実現、前進させ、バリューチェーンの二酸化炭素排出量の削減に貢献できるような製品の開発に取り組んでいます。再生可能原料である植物由来のポリエチレン樹脂をアジア太平洋地域に導入することは、サステナビリティ目標を達成する上で重要な一歩となりまダウとトン・グアン、再生可能原料を使ったサステナブルなプラスチックストレッチフィルムをアジア太平洋地域で展開す。また、新たなサステナビリティ目標の一環として、ダウは2030年までに100万トン分のプラスチックを回収、再利用、リサイクルできるようにすることで、プラスチックごみの環境への漏出抑止に取り組んでいます。さらに、2035年までに包装用途に販売される製品のすべてを再利用またはリサイクル可能にすることで、サーキュラーエコノミーのループを実現する事にも取り組んでいます」と、ダウ・パッケージング・アンド・スペシャルティ・プラスティック事業部アジア太平洋コマーシャルバイスプレジデントであるバンバン・キャンドラは述べています。

ストレッチフィルムの「ナノ・バイオ(Nano Bio)」は、薄肉化、柔軟性や耐久性の向上を実現する最先端のナノテクノロジーにより生産されます。この環境に優しい高性能なストレッチフィルムは、物流用のパレット貨物を安定させ、輸送時の損傷や事故の発生の低減に貢献します

「これはダウにとって記念すべき瞬間です。ダウで最も成長著しい市場であるアジア太平洋地域において、植物由来のPE樹脂を導入することは、サーキュラーエコノミーを推進する上で鍵となります。長期的なビジネスパートナーであるトン・グアンと一緒にこの取り組みを開始し、私たちの環境目標を達成するために、双方のサステナブルな製品の提供を前進させることができ光栄に思います」と、ダウ・パッケージング・アンド・スペシャルティ・プラスティック事業部アジア太平洋シニアマーケティングマネージャーであるユニス・チャングは述べています。

「当社は、未来に向けた環境・資源保全に取り組んでいます。ダウとの継続的なコラボレーションは、再生可能製品の提供とサステナビリティ推進への私たちの決意を示すものです。ダウの植物由来のPE樹脂を使用することで、当社のナノ・バイオは、既存製品と同等の高性能を保ちながら化石燃料由来のPE樹脂の使用を削減し、顧客のビジネスとサステナビリティ面でのニーズを満たします」と、トン・グアン・インダストリーズのマネージングディレクターであるダトアング・プーン・チュアン氏が述べています。

トン・グアン・インダストリーズのセールス&マーケティング・ゼネラルマネージャーであるデビッド・アング氏は、次のように述べています。「サステナビリティは、単なる流行語ではありません。トン・グアンでの私たちの取り組みは、製品だけでなく、各業務工程や日常の消費にも及んでいます。未来の世代のために、自分たちの故郷を守り、二酸化炭素排出量の削減し、生態系のバランスを維持するためのイノベーションに対する取り組みを、私たちは支持します」

ダウの植物由来のポリエチレン(PE)樹脂は、紙パルプ生産の副産物であるトールオイルからのバイオナフサを使って生産されます。植物由来のPE樹脂は、一般的な化石由来のPE樹脂と比較して二酸化炭素排出量を大幅に削減できます。さらに、ダウの植物由来のPE樹脂の生産はマス・バランスアプローチをベースとするISCC(International Sustainability & Carbon Certification)認証を受けています。このアプローチにより、各産業における複雑な製造または生産システム内でのサステナブルな原料調達を支援することで、すべての工程においてトレーサビリティ基準が満たされ、各産業の持続可能性に貢献します。ダウとトン・グアン、再生可能原料を使ったサステナブルなプラスチックストレッチフィルムをアジア太平洋地域で展開


ダウについて
ダウ(NYSE:DOW)は、業界で最も幅広い技術分野と設備統合、焦点が明確なイノベーションとグローバルなスケールを基に利益ある成長を実現する、最もイノベーティブ、顧客本位、インクルーシブそしてサステナブルな素材科学会社です。ダウが擁する機能性素材、工業中間体およびプラスチック事業のポートフォリオは、包装やインフラ、コンシューマー・ケアなど成長著しい市場における顧客企業に向けて、差別化された技術に基づく幅広い製品やソリューションを提供します。世界 31 カ国で 109 カ所の製造拠点を操業し、従業員数は約 3 万 6500 人です。2019 年度における純売上高は約 430 億ドルです。「ダウ」または「当社」は、ダウ社(Dow Inc)またはその関連会社を示しています。詳細な情報はウェブサイト www.dow.com またはツイッターアカウント@DowNewsroom をフォローください。

トン・グアン(Thong Guan)について
トン・グアンは、1942年に家族経営のビジネスとして始まりました。888™ブランドで地元の紅茶とコーヒーを販売する商社として始まり、それ以来、着実に成長を続けています。何十年にもわたって、バリューチェーンを急速に引き上げ、飲料の製造および取引から、産業用および商業用の柔軟なパッケージングまで、製品の範囲を多様化させてきました。今日、マレーシアで最大のプラスチック包装製品メーカーの1社であり、アジア太平洋地域で最も急成長している企業です。70年以上の経験と製造、販売、革新における卓越した実績を持っています。クアラルンプール証券取引所(KLSE)のメインボードに上場しており、年間平均2億2,000万米ドルを超える売上高を記録しており、年間平均10%の成長を続けています。コア製造事業は、20エーカー以上をカバーする北部のケダ州にあり、サバ州、中国、およびタイにも製造事業を確立しています。

お問い合わせ先

ダウ日本広報室 沢登
rsawanobori@dow.com
03 5460 6276