ダウ、30 億ドル以上の EBITDA 増大を実現する投資計画を発表、 炭素排出量ゼロの達成も視野に

 

  •  GDPを上回る成長を続ける主要な最終市場において需要と価値増大を捉え、成長プロジェ クトを通じて業界リーダーとしての立場を強化
  • 世界中の生産設備において、炭素排出量ゼロへの取り組みを加速
  • EBITDA増大と炭素排出削減の目標を達成すると同時に、設備投資をサイクル全体で D&A水準に維持

 

ダウ(NYSE: DOW、本社:米国ミシガン州、会長兼CEO:ジム・フィッタリング)は、IRデー2021において、EBITDAを30億ドル以上増大させると同時に、サイクル全体で設備投資を減価償却費および償却費(D&A)の水準以下に抑える計画を発表しました。この投資により、ダウの循環型および低炭素製品はポートフォリオ全体に広がるとともに、炭素排出量をゼロにするという目標が世界中の生産設備で促進されます。

短期的な設備投資、事業拡大投資によって、EBITDAは約20億ドル増大し、新設の炭素排出量正味ゼロのエチレンおよび誘導品工場により、2030年までに年間約10億ドルのEBITDAが達成されることが見込まれています。

また、進行中のプロジェクトは、全社的なデジタル化の推進によって2025年末までに3億ドルのEBITDAを達成するというダウの目標や、2021年末の目標達成に向けて順調に進んでいる3億ドルのランレートEBITDA再構築の目標を含め、ダウの売り上げやキャッシュフローの増大にも貢献します。

これらのプロジェクトを通じてダウは、より利益率の高い高成長製品の需要拡大に対応すると同時に、グローバルなスケールを生かして、パッケージング、インフラ、消費者、モビリティなど、GDPを大きく上回る継続的成長が見込まれる魅力的な最終垂直市場を深耕することができるようになります。

ダウの会長兼CEOであるジム・フィッタリングは、次のように述べています。「当社は、中短期的投資により、売り上げおよびキャッシュフローを実質的に増大させ、魅力的な最終市場で顧客と共に成長し、世界中の拠点をまたがって炭素排出量ゼロへ移行する体制を整えることができます。そして、世界的な事業展開、差別化された製品ポートフォリオ、低コスト操業、原材料の柔軟性といった利点を最大限に生かすことで、脱炭素化と成長を実現し、すべてのステークホルダーへ価値をもたらします」

設備投資および事業拡大投資の内容:
パッケージング・アンド・スペシャルティ・プラスチック事業:ポリエチレンおよび機能性ポリマーにおいて、生産能力を拡大、原料の柔軟性を向上、また次世代の低炭素コスト削減技術を導入すると同時に、より利益率の高い製品へのシフトを加速させ、生産性向上による付加価値を実現します。

工業中間体およびインフラストラクチャー事業:利益率の高いポリウレタンシステム、川下のアルコキシル、特殊アミンおよびイソシアネートの生産能力拡大によって次世代インフラのためのソリューションを実現し、医薬品や洗浄、サステナブルな繊維、炭素の排出削減を必要とする用途において、拡大する需要に対応します。さらに、より利益率の高い用途に向けて、製品ミックスのシフトを継続していきます。

パフォーマンスマテリアルズおよびコーティング事業:シリコンポリマー、接着剤、シーリング材、コーティングバインダー、アクリレートの生産能力の拡大により、川下事業の成長を加速します。また、世界的な事業展開と幅広いイノベーションポートフォリオを生かして、インフラ、エレクトロニクス、モビリティ、ホームケア、パーソナルケア、コーティングなど主要な最終市場において、差別化されたソリューションとサステナブルな素材を提供します。

これらのプロジェクトは、パッケージング、インフラ、消費者、モビリティの最終市場におけるダウのリーダーとしての立場を強化するものです。これらすべての市場はGDPを上回る成長を遂げており、サステナブルな素材に対する世界的な需要拡大に支えられています。これらの投資では、強化された転換プロセス、廃棄物削減、再生可能エネルギーなどにより、炭素排出削減における最高基準の操業を実現します。

また、ダウは、世界初となる炭素排出量正味ゼロのエチレン施設を建設する計画、およびスコープ1および2の二酸化炭素排出に関して、初の炭素排出量正味ゼロの工場を建設するため、カナダのアルバータ州フォート・サスカチュワンの設備を改修する計画を発表しました。これらの投資により、ダウの世界のエチレン生産能力は約20パーセント脱炭素化し、ポリエチレンの供給は約15パーセント拡大します。
*スコープ1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
*スコープ2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排

これらの投資は、年間正味炭素排出量をさらに15パーセント削減し、2030年までに年間正味炭素排出量を約30パーセント削減(2005年比)するというダウの取り組みを支えます。炭素排出量ゼロに向けて、循環型水素および炭素の回収と貯蔵を含め、短期的な技術関連投資を拡大する計画であり、また、モジュラー原子炉への投資も検討されています。長期的な投資としては、電気熱分解、エタン脱水素化、先端バッテリーなどが挙げられます。


さらにダウは、南北アメリカと欧州における再生可能エネルギーの追加契約を含む、より広範な炭素削減計画を発表しました。ダウは今年初め、クリーン水素、炭素回収および電気熱分解能力に投資するため、オランダのテルネーゼンの拠点における複数世代にわたる計画を発表しています。

ダウは、工場ごとの段階的なアプローチにより、世界の自社資産の脱炭素化を進めるために年間約10億ドル、つまりD&A水準の約3分の1の設備投資を行う予定です。

2050年カーボンニュートラル公約に沿ったダウの投資のタイミングは、コスト、マクロ経済、規制などの要因によって決定されます。また、公共施策も投資判断において重要なポイントであり、炭素排出量ゼロに向けたダウおよび業界の取り組みの加速化につながることでしょう。

10月6日に開催されたIRデーはこちらのページから内容をご確認いただけます。

※本参考資料は、2021年10月6日にダウが配信したリリース「Dow outlines investment plans to deliver >$3Bof additional underlyingEBITDAgrowth with clear path to zero-carbon emissions」の抄訳です。当資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。


ダウについて

ダウ(NYSE:DOW)は、業界で最も幅広い技術分野と設備合焦点が明確なイノベーションとグローバルなスケールを基に利益ある成長を実現します。素材科学の専門知識とパートナーとのコラボレーションを通じて、世界のためにサステナブルな未来を築くというパーパス(存在意義)の下、最もイノベーティブ、顧客本位、インクルーシブそしてサステナブルな素材科学会社です。ダウが擁する機能性素材、工業中間体およびプラスチック事業のポートフォリオは、包装やインフラ、モビリティ、コンシューマー・ケアなど成長著しい市場における顧客企業に向けて、差別化された技術に基づく幅広い製品やソリューションを提供します。世界 31 カ国で 106 カ所の製造拠点を操し従業員数は約 3 万 5700 人です。2020年度における純売上高は約 390 億ドルです。「ダウ」または「当社」は、ダウ社(Dow Inc)またはその関連会社を示しています。詳細な情報はウェブサイト www.dow.com またはツイッターアカウント@DowNewsroom をフォローください。

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