ダウ、医療従事者の保護に役立つ、簡素かつ軽量デザインのフェイスシールドを開発、 さらなる生産を促すためオープンソースデザインを共有

  • 極めて簡素化された2部品構成デザインにより生産率が向上
  • 10万個のフェイスシールドを生産、ミシガン州の病院を支援するために寄付
  • 個人防護具(PPE)不足の対処に向けて、生産増進を目的に製造業者を募集中 連絡先:facshld@dow.com

ダウ(NYSE: DOW、本社:米国ミシガン州、会長兼CEO:ジム・フィッタリング)は、COVID-19(新型コロナウイルス)のパンデミックと向き合う医療従事者が必要とする、個人防護具(PPE)の緊急ニーズに対処するため、簡素化されたフェイスシールドデザインを開発しました。また、そのデザインをオープンソースファイルで共有し、極めてニーズが高いPPEの生産率向上に貢献します。さらに、病院への配給を目的としてミシガン州に寄付する10万個のフェイスシールドの生産に向けて、協力して取り組んでいます。

ダウは、ポリエチレン樹脂の代表的メーカーですが、通常は消費者が最終的に使用するプラスチック製品を生産していません。しかしながら、COVID-19のパンデミック対策に向けた取り組みとして、テキサス州フリーポートにおけるパック・スタジオ応用開発施設が備える試作・製作能力を生かし、フェイスシールドの樹脂フィルム技術を迅速に開発しました。また、他のバリューチェーンパートナーと協働し、シールドの装着感を向上させるフォームコンフォートストリップの製造業者の特定に取り組んでいます。

「オープンソース形式の簡素化されたデザインを提供する当社の目標は、極めて需要が高いフェイスシールドの追加生産を加速化させる手法を他社に提供することです。この取り組みは、私たちの材料、技術サービスにおける職員、そしてパック・スタジオの協力開発能力が、パンデミックの前線に置かれている人々の保護に寄与する用途のソリューションを、いかにして可能としているかを示すさらなる事例となっています」と、ダウ・パッケージング・アンド・スペシャルティ・プラスチックス事業部プレジデントであるディエゴ・ドノーソが述べています。

このフェイスシールドのデザインには非常に柔軟性があり、シールドは入手しやすい各種ポリマーから生産でき、水流やレーザー、ダイカット技術といった種々のハイスループット技術を利用したカッティングが可能です。また、シールドと前額部のクッションという2つだけの部品で構成されたシンプルかつ軽量なものであるため、生産鈍化の要因となる複数部品の組み立てが排除され、配給をより迅速に展開できます。

オープンソースデザインを共有する他、ダウは病院への配給のためミシガン州に寄付される10万個のフェイスシールドを生産します。ミシガン州を拠点とするtinkrLABは、レーザーカットと組み立てを担う主要開発パートナーの役割を果たしており、すでに生産の初期割当を完了しています。

「私たちのコミュニティは、COVID-19により揺るがされています。中小企業である当社は、その前線に立つ人々のニーズを直接目の当たりにしており、たとえ規模は小さくとも世の中に貢献してソリューションを提供したいと考えました」と、tinkrLABの創設者兼プレジデントであるメリッサ・ラビデュー氏は述べています。「当社は中小企業なので、ボランティアを手早く動員してその役割を果たせる立場にありますが、中小企業と大企業が協力するという目に見える影響によってリソースを結集することができ、その影響はさらに実質的なものになり得ます。直接関与するのは当社のDNAに根ざした対応であり、貢献に直に関わるアプローチを取るのはまさに妥当だと言えるでしょう」

いくつもの試作品が実地に試験され、医師や看護士など医療従事者からのフィードバックが、最終デザインの開発で役立てられました。フェイスシールドの使用は一度限りということが多いものの、特定のフィルム組成を活用した場合、シールドは殺菌され再利用が可能となります。このフェイスシールドは、米国食品医薬品局のガイダンスに記述された制限事項と、公衆衛生上の緊急事態期間中のフェイスシールドに関して発せられた緊急使用許可と一致した形で開発、配給されています。

フェイスシールドの生産に関心がある企業や個人は、デザインファイルへオンラインでアクセスすることができます。また、ダウはこの重要なPPEの開発を継続するため、フィルム製造とカッティングの能力を有する他社とパートナー関係を結ぶことも検討しています。関心がある場合は、当社までご連絡ください。facshld@dow.com

ミシガン州警察のステート・エマージェンシー・オペレーションズ・センター(SEOC)が、配給品の配布を管理します。フェイスシールドを必要する団体は、該当する郡の緊急管理事務所に連絡することが必要とされます。複数の郡にまたがる、もしくは州全体に関わる組織は、一つにまとめた要請書をMSP-EOCPSL@michigan.govに提出することができます。

ダウのフェイスシールドプロジェクトは、ダウがCOVID-19の世界的なパンデミック危機に対処するために着手した最新の取り組みです。

ダウは、マテリアルサイエンス分野における専門性と生産能力を活用し、殺菌剤や消毒剤、洗剤、医療関係者用の使い捨てPPE、病院ベッド用の形状記憶フォームといった、COVID-19パンデミックと戦うために最も重要となる衛生医療の製品と技術を開発しています。

※本参考資料は、2020年4月17日にダウが配信したリリース「Dow develops simplified, lightweight design for face shields to help protect healthcare professionals, shares open-source design to encourage additional production」の抄訳です。当資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

ダウについて

ダウ(NYSE:DOW)は、業界で最も幅広い技術分野と設備統合、焦点が明確なイノベーションとグローバルなスケールを基に利益ある成長を実現する、最もイノベーティブ、顧客本位、インクルーシブそしてサステナブルな素材科学会社です。ダウが擁する機能性素材、工業中間体およびプラスチック事業のポートフォリオは、包装やインフラ、コンシューマー・ケアなど成長著しい市場における顧客企業に向けて、差別化された技術に基づく幅広い製品やソリューションを提供します。世界31カ国で109カ所の製造拠点を操業し、従業員数は約3万6500人です。2019年度における純売上高は約430億ドルです。「ダウ」または「当社」は、ダウ社(Dow Inc)またはその関連会社を示しています。詳細な情報はウェブサイト www.dow.com またはツイッターアカウント@DowNewsroom をフォローください。