ダウ、アディエントおよびオートノイムと協力し、リサイクル原料を活用したポリウレタ ンソリューションを MobilityScienceTM プラットフォームに導入

  • 新たな SPECFLEX™ C と VORANOL™ C による、サステナブルな自動車向けソリューションを発表

ダウ(NYSE: DOW、本社:米国ミシガン州、会長兼CEO:ジム・フィッタリング)は、化石原料ベースの供給原料に代わる、モビリティ分野の廃棄物を原材料とした循環型原料をベースとする新ポリウレタンソリューションの生産に向けたマスバランスアプローチを発表しました。新しいSPECFLEX™ CとVORANOL™ Cの製品群は初期段階において、代表的自動車サプライヤーであるアディエント(Adient)とオートノイム(Autoneum)との協力により、モビリティ分野に提供されます。

SPECFLEX™ CとVORANOL™ Cは、自動車OEMメーカーが、より循環型の製品に対する市場ニーズや規制要件を満たし、サステナビリティ目標を達成する上で役立つよう設計されています。マスバランスアプローチにより、リサイクル原料を使用し、化石原料の使用を削減しながら、既存製品と同等の性能を持つ循環型ポリウレタン製品を生産します。

ダウのポリウレタンおよびモビリティサイエンス担当グローバルディレクターであるエスター・クインタニラ博士(Dr. Esther Quitanilla)は、次のように述べています。「自動車業界は著しい変革を遂げています。その原動力として、市場の需要や業界自身の熱意、排出・廃棄削減に関わる規制基準の強化が挙げられます。EUのELV指令は、その一例であるといえます。ダウは、当初から循環性をもたらす製品を生み出すことに情熱を注いできました。業界の声に耳を傾けることで、マスバランスアプローチが自動車OEMにとって規制基準を遵守し、それぞれの熱意あふれる目標を達成するための非常に効率的で有効な方法だと確信しました」

循環型ポリウレタン製品群

SPECFLEX™ CとVORANOL™ Cは、リサイクル材料から生産されたポリウレタン中間体の量が最終製品の適正量に対応しているかを検証する、独立したマスバランス認証機関による認証を受けており、その報告が正確で監査も可能であることが確認されます。

ダウのグリーン・循環型原料担当グローバルディレクターであるマリージェーン・ホグ(Mary-Jane Hogg)は、次のように述べています。「ダウは、業界をリードする原料への柔軟な対応力により、他社では対応できないような新たな供給の流れを探ることができます。そのような柔軟性によって引き続き革新と拡大を図り、これまで以上に循環型の原料を製品群に取り入れていきます。循環型原料の使用を拡大し、認証を取得することで、ダウは製品の性能に妥協することなく、さらにサステナブルな製品を求める顧客の要求に応えることができます」SPECLEX™ Cは、消費者向けや輸送用途の内装や外装、パワートレインにおいて、快適性や吸音性を目的として一般的に使用される幅広いフレキシブルフォームシステムを可能にします。VORANOL™ Cは、低粘度で低密度から高密度までの幅広い、かつ取り扱いが容易な製品群の生産を可能にし、あらゆる用途に最適な負荷レベルを選択できる柔軟性をもたらします。

市場をリードするパートナーシップ

自動車分野のシートで市場をリードするアディエントと、吸音と熱管理の代表的サプライヤーであるオートノイムは、ダウとパートナーシップを結び、SPECFLEX™ CとVORANOL™ Cの使用を開拓します。

アディエントのEMEA地域フォームおよびトリム担当バイスプレジデントであるデイビッド・ナッシュ(David Nash)氏は、次のように述べています。「シートシステムのサステナビリティを大幅に向上させるこのソリューションを提供できることをこの上なくうれしく思います。自動車業界を脱炭素化する喫緊のニーズは、パワートレインの排出をはるかに超えるものです。大切なパートナーであるダウとの協力により、当社は循環型経済を生み出す製品設計という重大なマイルストーンを達成することができました。自動車の生産をさらに脱炭素化させる重要な構成要素として、このソリューションは、品質や快適さを損ねることなく廃棄製品を再統合することで、化石原料を削減するのに役立ちます」

また、オートノイムのグローバルプロダクトマネージャー兼インテリア・製品マーケティングマネージャーであるフィリッペ・ゴダーノ(Philippe Godano)氏は、次のように述べています。「SPECFLEX™ CとVORANOL™ Cは、サステナビリティの観点における新たな基準であり、オートノイムのサステナブル製品群を補完する貴重な存在となっています。リサイクル材料を使用した当社の繊維ベース技術に加えて、よりサステナブルなフォームベース構成品も顧客に供給することができます。新しいフォームシステムは、幾何学的順応性や軽量性といった、現在の自動車用ポリウレタンフォームと同じ利便性をもたらすだけでなく、車の開発から出荷に至るまでのカーボンフットプリントを大幅に低減するものです。リサイクルされ、現地調達された自動車廃棄物を利用した製品は、より簡潔でよりサステナブルな原材料サプライチェーンを模索するオートノイムの取り組みとも一致しています」


アディエント(Adient)について

アディエント(NYSE: ADNT)は、自動車シートの世界的リーダーです。32 カ国でおよそ 7 万 7 千人の従業員を擁し、世界の 202 の拠点で製造、組立工場を操業しています。すべての主要 OEM メーカー向けに自動車シートを生産、提供しています。完全なシートシステムから個別部品まで、当社の専門性は、自動車シート製造工程のあらゆるフェーズに及びます。統合された社内技術により、当社製品は研究・設計からエンジニアリングや製造を経て、毎年 1900 万台以上の自動車に供給されています。 www.adient.com

オートノイム(Autoneum)について

オートノイム(AUTN)は、自動車用の吸音・熱管理分野で世界をリードする企業です。車内フロアやエンジンルーム、車体底部用の多機能で軽量な部品・システムを開発、生産しています。顧客には、ヨーロッパ、南北アメリカ、アジア、アフリカのほぼすべての自動車メーカーが含まれます。24 カ国 53 拠点で生産設備を操業し、およそ 1 万 2800 人の従業員を擁しています。スイスのヴィンタートゥールに本社があり、スイス証券取引所 SIX に上場しています。www.autoneum.com

Dow MobilityScience™について

Dow MobilityScience™は、運輸・輸送業界においてダウの力を最大限に発揮するために組織、設計されたプラットフォームです。輸送に特化したイノベーション、カスタム対応開発、用途開発の知見、技術サポート、世界規模での展開を提供しています。MobilityScience™は、低炭素モビリティへの移行をサポートする排出量管理と循環型経済ソリューションにより、サステナビリティ分野で専門性をもたらし、価値を実現しています。モビリティプラットフォームチームは、事業や職能、地域を横断するかたちで業務を展開し、顧客エクスペリエンス(体験)を高めるダウの世界的アプローチを連携させています。ダウは、シリコーン、ポリウレタン、ポリオレフィン、アクリル、ハイブリッド材料で世界をリードするサプライヤーであり、その製品は自動車の最も過酷な状況下での性能が実証されています。 www.dowmobilityscience.com またはLinkedIn

ダウについて

ダウ(NYSE:DOW)は、業界で最も幅広い技術分野と設備統合、焦点が明確なイノベーションとグローバルなスケールを基に利益ある成長を実現します。素材科学の専門知識とパートナーとのコラボレーションを通じて、世界のためにサステナブルな未来を築くというパーパス(存在意義)の下、最もイノベーティブ、顧客本位、インクルーシブそしてサステナブルな素材科学会社です。ダウが擁する機能性素材、工業中間体およびプラスチック事業のポートフォリオは、包装やインフラ、モビリティ、コンシューマー・ケアなど成長著しい市場における顧客企業に向けて、差別化された技術に基づく幅広い製品やソリューションを提供します。世界 31 カ国で 106 カ所の製造拠点を操業し、従業員数は約 3 万 5700 人です。2020年度における純売上高は約 390 億ドルです。「ダウ」または「当社」は、ダウ社(Dow Inc)またはその関連会社を示しています。詳細な情報はウェブサイト www.dow.com またはツイッターアカウント@DowNewsroom をフォローください。


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ダウ日本広報室 沢登(電話: 03 5460 6276 メール:rsawanobori@dow.com