ダウ、最新のカーボンパートナーシップレポートを発表、 通常のビジネスの枠を超えた、 温室効果ガス削減のための戦略と達成例を紹介

オリンピックムーブメントに基づくダウのカーボンパートナーシップにより、 第三者検証済みの二酸化炭素換算で510万トン以上の排出量を削減

ダウ(NYSE: DOW、本社:米国ミシガン州、会長兼CEO:ジム・フィッタリング)は、2020年度カーボンパートナーシップレポートを発表し、オリンピックムーブメントの一環として行われた、12カ国以上での20を超える二酸化炭素削減プロジェクトの結果について明らかにしました。これらのプロジェクトは、ソチオリンピック2014およびリオオリンピック2016の組織委員会および国際オリンピック委員会(IOC)とのパートナーシップからなるもので、二酸化炭素排出量削減において、IOCとオリンピック競技大会の歴史上、最も包括的なコラボレーションの一つとなっています。

これらのカーボンパートナーシップは、二酸化炭素換算(CO2e)で累計510万トン以上の排出量削減(第三者機関により検証済み)を実現しました。このレポートでは、低炭素社会を築く技術を促進し実行に移すために、ダウとオリンピックムーブメントとのパートナーシップが通常のビジネスの枠を超えて、主要なバリューチェーン全体に新たな基準の科学、イノベーション、コラボレーションをどのようにもたらすかについて概説します。

ダウオリンピック&スポーツソリューション事業部グローバルテクノロジー&サステナビリティディレクターであるニコレッタ・ピッコルロヴァッツィは、次のように述べています。「低炭素社会の実現には、バリューチェーンを超えた新しいコラボレーションが必要であり、その市場構築や低炭素技術を導入するための投資が必要となってきます。このレポートでは、明確で共通の目標を持った前例主義を超えるコラボレーションが、いかに成功とスケーラブルな解決策をもたらすかについて、検証された実例を紹介しています。私たちのプロジェクトは、カーボンオフセットの購入にとどまらず、実際の排出削減につながる行動の変化を促進しています」

分野を超えたカーボンパートナーシップとなるダウの先駆的な試みは、スポーツをプラットフォームとして活用することで、地域に合ったソリューションの広範な導入への理解と促進を深めるとともに、建築、食品・包装、再生エネルギーや工業、土壌や森林管理などの主要な分野における、二酸化炭素排出量の削減にもつながります。また、このようなカーボンパートナーシップは、IOCのイベント運営に伴う二酸化炭素排出量を相殺するものにもなります。ダウとIOCは、オリンピックムーブメントに限らずその他のスポーツ関連組織が、運営やイベントにおいて気候変動に対処する活動を取り入れるよう働きかけています。

「気候変動は、これまでにない地球規模の危機です。この問題に立ち向かうにはチームワークが大切であり、ダウの2020年度カーボンレポートには、チームとしての私たちの前進が示されています。ダウとのパートナーシップは、現在のIOCをカーボンニュートラルな組織へと導きました。2024年までには、気候変動に対してプラスの効果を生む組織となることを目指しています。スポーツと科学の力を通じて有意義な変化を生むために、ダウは明確で確固とした、信頼できる基準をもたらしました」と、IOCのコーポレートおよび持続可能な開発担当ディレクターであるマリー・サロワ(Marie Sallois)氏が述べています。

ダウのカーボンパートナーシップレポートで紹介されたプロジェクトは、環境への影響を最小限にするだけではなく、ダウの顧客の事業成長や、彼らが参入する業界の発展を支えています。

「当プロジェクトは、IOC による環境への影響を低減するサポートを通じて、サステナビリティ戦略に貢献しているのはもちろん、参画する顧客やパートナーの皆さまにとっては、サステナビリティ分野の知見を高めることによる差別化にもつながります。持続可能な未来への転換は、明らかにビジネス上の必須要件となっているのです」と、ダウオリンピック&スポーツソリューション事業部技術およびサステナビリティリーダーであるセルゲイ・ベリャフスキー(Sergey Belyavskiy)が述べています。

2020年度カーボンパートナーシップレポートが紹介する、通常のビジネスの枠を超えた取り組みの一部は下記の通りです。これらの取り組みを通じて、持続可能な経済成長および長期にわたる気候変動への対応に貢献します。

  • オリンピック競技大会や開催都市を超えて、プラスのレガシーを生む。ダウのカーボンパートナーシップを通じて実施された二酸化炭素低減プロジェクトは、地域がより持続可能な技術を導入することにより、長きにわたり環境および事業上の利益を生み出し続けます。第三者機関により、最大10年間の低減期間を可能にすると認証されたカーボンパートナーシップを通じて、排出削減目標と長期的な市場変革に貢献するというビジョンの達成を実現します。
  • 既存のカーボンクレジット購入によるオフセットを超えて、バリューチェーンを横断するコラボレーションを促進することにより、新しい低炭素技術の導入が実現され、これらの技術により支えられた社会が構築されます。建築、食品・包装、再生エネルギーおよび工業、土壌・森林管理の分野における二酸化炭素低減プロジェクトにより、総計で100万トン近くの温室効果ガスの低減につながりました。
  • 通常のビジネスの前例を超える。それぞれのパートナーシップにおいてダウは、検証済の二酸化炭素低減量を達成するとともに、より持続可能な事業を促進する低炭素技術や慣習の導入を進めるプロジェクトのポートフォリオを築いてきました。顧客やバリューチェーンパートナー(ペトロナス・ケミカルグループ、米国グリーンビルディングカウンシル、ファイアストーンビルディングプロダクツ、リストア・ジ・アース基金など)とのコラボレーションを通じて、マーケティングキャンペーン、設備やプロセスの更新、教育、能力拡大などに関連するプロジェクト活動を実施しました。
  • 目標を超える。オリンピックムーブメントとのダウのカーボンパートナーシップは、それぞれのプロジェクトにおいて当初の排出量低減目標を超え、オフセットにとどまらないプラスのレガシーを創出しています。
    • ダウのソチにおけるカーボンパートナーシップは、第三者機関による検証後の数字で280万トンもの二酸化炭素低減につながり、ソチ2014の数値目標の5倍以上を達成しました。
    • ダウのリオにおけるカーボンパートナーシップは、現在までに150万トン以上の二酸化炭素低減を達成し、競技大会運営による排出量のオフセットを目指すという当初目標を超えました。また、中南米地域において低炭素技術というプラスのレガシーを遺しました。
    • ダウとIOCとのカーボンパートナーシップは、現在までに85万トン以上の二酸化炭素低減を達成し、カーボンニュートラルな組織になる、というIOCの目標を既に超えています。

エンバイロンメンタル・リソース・マネジメント(ERM)が、第三者機関としてダウの気候変動ソリューションの枠組みにおけるプロジェクトを通じた温室効果ガス削減量を検証し、それぞれの二酸化炭素発生元への割り当てを行いました。当レポートでは、2020年9月までの削減量が検証されています。

「多くのカーボンオフセットプログラムは、企業の直接的な運営と業績にのみ関連するものですが、ダウは自社の事業を超えて製品や顧客を巻き込み、プラスのレガシーを築くことを決意した先駆者でした。ダウによって実施されたプロジェクトは、ほとんどがその地域初のものであり、独立した検証により、気候とサステナビリティ上のメリットに関して信頼度と質の高い成果が示されています」と、ERM技術ディレクターのブラウリオ・ピクマン(Braulio Pikman)氏は述べています。

気候変動は、環境、社会、ビジネス上の課題です。材料科学の知見を備えた世界的リーダーであり、低炭素技術の製造者、同時にエネルギーの大口利用者でもあるダウはサステナビリティにコミットしています。ダウは、行動を起こすことの責任を認識し、顧客やサプライヤー、バリューチェーンパートナーと協力して、2050年までにカーボンニュートラルを達成するという目標を発表しました。これらのスポーツという舞台とともに実施されるプログラムは、ダウの科学に基づくソリューションとコラボレーションが、バリューチェーン全体における二酸化炭素低減へのカギを握っていることを示しています。それぞれのプロジェクトの概要については、ダウの2020年度カーボンパートナーシップレポートをご覧ください。

※本参考資料は、2020 年 11 月 12 日にダウが配信したリリース「Beyond business as usual: Dow releases new Carbon Partnership Report; highlights strategy and significant achievements to reduce GHG emissions」の抄訳です。当資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

ダウについて

ダウ(NYSE:DOW)は、業界で最も幅広い技術分野と設備統合、焦点が明確なイノベーションとグローバルなスケールを基に利益ある成長を実現する、最もイノベーティブ、顧客本位、インクルーシブそしてサステナブルな素材科学会社です。ダウが擁する機能性素材、工業中間体およびプラスチック事業のポートフォリオは、包装やインフラ、コンシューマー・ケアなど成長著しい市場における顧客企業に向けて、差別化された技術に基づく幅広い製品やソリューションを提供します。世界 31 カ国で 109 カ所の製造拠点を操業し、従業員数は約 3 万 6500 人です。2019 年度における純売上高は約 430 億ドルです。「ダウ」または「当社」は、ダウ社(Dow Inc)またはその関連会社を示しています。詳細な情報はウェブサイト www.dow.com またはツイッターアカウント@DowNewsroom をフォローください。


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