ダウ、東京2020オリンピック競技場の改修建築を支援、 歴史と環境保護を尊重し持続可能なレガシーを再構築

9つの改修競技場にダウの技術を用いた建築ソリューションが導入され、 建物の密閉性や保護機能、性能が向上

東京2020オリンピックの舞台裏では、ダウ(NYSE: DOW、本社:米国ミシガン州、会長兼CEO:ジム・フィッタリング)の素材科学に関する知識と経験が、建物の防音、密閉、連結、コーティング、保護、そして持続可能なレガシーを実現するインフラ技術を支援しています。43のオリンピック競技場の過半数は既存の施設であるため、推定8万トン相当の二酸化炭素の排出を削減することができます1。既存の建物のうち、改修建築された9つの建物では、ダウのさまざまな技術を使用することで、ファサード、建物の美観、電気システムの性能が向上しています。

ダウ・スポーツ・マーケティング・ソリューションの副社長であるマイク・リード(Mike Reed)は、次のように述べています。「東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、東京2020で使用される改修建築施設が現代のオリンピックで期待される機能を備えるために、ダウの素材科学の知識と経験を活用しています。建物の平均寿命は50年といわれていますが、これは外壁や外装の損傷と摩耗が避けられないためです。当社は、現地の顧客と協力してダウの革新的技術を導入し既存の建物の保存と改良を行うことで、閉会式後も長期にわたり持続可能な有益性を実現できるよう支援します」

オリンピック競技場は、日本の誇るべき伝統や1964年東京オリンピックのレガシー、東京の都市開発の明るい未来を象徴しています。延期されたこのオリンピック大会は、観客とアスリートへ比類のない体験を提供することに注力しています2。43の競技場は、8つの新たな永続的建物、25の既存の競技場、10の仮設会場で構成されています。改修建築された競技場は、歴史を尊重すると同時に、次の10年、またその先の未来の都市とそこに住む人々に役立てられるよう再構築されています。

ダウの技術は、再利用される下記の建物で使用されています

  • オリンピックスタジアム
  • オリンピック選手村
  • 馬事公苑
  • さいたまスーパーアリーナ
  • カヌー・スラロームセンター
  • 海の森水上競技場
  • 海の森クロスカントリーコース
  • 日本武道館
  • 国際放送センターとメインプレスセンター

1964年の東京オリンピックのために建設された3つの主要会場のひとつである日本武道館は、東京2020に向けて改修されました。日本における武道の聖地として知られているこの重要な場所は、構造的に保護される必要があります。水性コーティングシステムで使用されているDOWANOL™グリコールエーテルは、湿気や亀裂、破裂による損傷を軽減し、会場をきれいな外観に保ちます。ELASTENE™エラストマー壁面コーティングは、優れた防塵性と耐水性により外壁を守り、PRIMAL™アクリルポリマーで処方された塗料が、内壁の結着性を保ちます。

ダウ・スポーツ・マーケティング・ソリューションの技術&サステナビリティリーダーである柴田博和は、次のように述べています。「持続可能な将来への移行は、ダウのビジネスにとっては不可欠です。当社には、素材科学企業として、より効率的な技術の導入を推進する機会と責任があります。建設業界が世界最大のエネルギーと資源を消費している業界のひとつ3であることは周知の事実です。建築環境に対する判断は、業界の将来に大きな影響を与えます。当社は、改修建築された東京の競技場で使用されているような、現存の技術ソリューションを使用することにより、建物のエネルギー効率を向上させ、建築に伴い内包される二酸化炭素(Embodied Carbon)を削減し、スポーツと科学の力に裏付けられたポジティブなレガシーを残します」

ライフサイクル全体では、建築や建設による二酸化炭素排出は世界の全分野での排出量の39パーセントに上ります。11パーセントは、内包される二酸化炭素、つまり材料や建設プロセスに関わる二酸化炭素として、建築時に排出されています。したがって、既存の建物を改修建築することにより、新規建設と比較して内包されるエネルギー(および二酸化炭素)を大幅に低減することができます4

東京2020に関わる改修建築のもうひとつの例は、国際放送センター/メインプレスセンターです。この建物は美観を高め、構造を安定させるためにガラスを張り替える必要がありました。DOWSIL™ SE 797シリコンシーリング材は、国際放送センターとメインプレスセンターをつなぐ渡り廊下で使用され、金属フレームのないガラスファサードにスマートな外観を与えています。このシリコンシーリング材は、優れた接着性と耐候性を備えているため、構造物の要素間の動きを吸収、緩和し、東京の暑い夏に生じる可能性のある亀裂を防ぎます。

ダウのソリューションは、有明アリーナ、有明体操競技場、東京アクアティクスセンターなど、新たに建設された複数の東京2020競技場でも使用されています。

※本参考資料は、2021年4月6日にダウが配信したリリース「Retrofit buildings at Tokyo 2020 honor history and environmentalism」の抄訳です。当資料の正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語が優先されます。

ダウについて
ダウ(NYSE:DOW)は、業界で最も幅広い技術分野と設備統合、焦点が明確なイノベーションとグローバルなスケールを基に利益ある成長を実現します。素材科学の専門知識とパートナーとのコラボレーションを通じて、世界のためにサステナブルな未来を築くというパーパス(存在意義)の下、最もイノベーティブ、顧客本位、インクルーシブそしてサステナブルな素材科学会社です。ダウが擁する機能性素材、工業中間体およびプラスチック事業のポートフォリオは、包装やインフラ、モビリティ、コンシューマー・ケアなど成長著しい市場における顧客企業に向けて、差別化された技術に基づく幅広い製品やソリューションを提供します。世界31カ国で106カ所の製造拠点を操業し、従業員数は約3万5700人です。2020年度における純売上高は約390億ドルです。「ダウ」または「当社」は、ダウ社(Dow Inc)またはその関連会社を示しています。詳細な情報はウェブサイトwww.dow.com またはツイッターアカウント@DowNewsroom をフォローください。

お問い合わせ先

ダウ日本広報室 沢登(電話: 03 5460 6276 メール: rsawanobori@dow.com

 

1 https://tokyo2020.org/en/games/sustainability/tokyo-2020-announces-sus-plan-and-guiding-principle
2 https://www.olympic.org/news/ioc-ipc-tokyo-2020-organising-committee-and-tokyo-metropolitan-government-announce-new-dates-for-the-olympic-and-paralympic-games-tokyo-2020
3 https://www.architectsjournal.co.uk/news/introducing-retrofirst-a-new-aj-campaign-championing-reuse-in-the-built-environment/10044359.article
4 https://www.worldgbc.org/news-media/WorldGBC-embodied-carbon-report-published#_ftn1